ご あ い さ つ
「万物すべてが我が師なり」 〜同窓会開催に寄せて〜
第9期 十和田中学校卒業生同窓会あすなろ会 会長
第36回十和田地区合同厄祓式 実行委員長
和 田 渉
昨年6月22日に準備委員会が発足し,実行委員会を組織して20回を超える会議や余興の練習を重ね,本日100名を超える会員の参加をいただいて十和田中学校第9期卒業生の同窓会を開催できることを心から喜び合いたいと思います。
また,十和田中学校を卒業時の恩師の先生方をはじめ,遠路はるばる参加してくださった同窓生の皆様方には,久々の再会を果たすことができたことに地元鹿角で準備にあたった実行委員会の一員として感激しているところです。同じ鹿角,同じ県内に住んでいてもなかなか顔を合わせることのない仲間とじっくり語り合う機会に恵まれたこともうれしい限りです。残念ながら同窓会に参加できない会員の方々もおりますが,数多くの激励のメッセージを頂戴したり,本会の記念事業へのご賛同を得て,多大なるご協力をいただいたことに対しまして,心から御礼申し上げます。
さて,「四十二」を語るとき,互いに時間をやり繰りしながら,何度も重ねた実行委員会や酒を酌み交わしながらの熱の入った話し合い,そして「会を成功させたいという思い」と「参加してくれる友への思い」が強い故の激論の数々が脳裏に浮かんできます。私にとってどれもこれもが「四十二」ならではの貴重な体験でした。準備にあたった実行委員会のメンバーは,会を行うたび,議論を通しながらお互いが打ち解け合い,心から語り合え,最終的には多勢の論になり盛り上がってきました。私自身もその輪の中に自然に入り込め,温かい雰囲気の中に包み込まれていました。それぞれ違う道を歩み続けていたにもかかわらず,一瞬にしてお互いが認め合え,分かり合える多くの友人がいたことに気付き,同窓会の不思議な魅力のとりこになっていました。
これまで周囲のことや自らのことをあまり顧みることなく,ただまっすぐに走ってきた20代,30代。今や四十代に突入した私にとって多くの友人との語り合いから多くの貴重なことを得たように思います。人生論と言っても決して言い過ぎではないことを。「万物すべて我が師なり」江戸時代の学者山鹿素行の残した戒めですが,違う道を歩んでいる仲間の生き様こそが我が師となり,自分自身の志を更に高める契機になりました。これこそがまさしく「厄祓い」にふさわしいのではと思えてなりません。
最後に,準備委員会から実行委員会へ,そして各部局の運営等,誠心誠意努力してくださった役員の皆様,そしてご支援いただいた会員の皆様に御礼を申し上げると同時に,本日同窓会場で再会できた会員の皆様が心から思い出を語り,現況報告をしながら心ゆくまで楽しんでいただけることを期待してあいさつといたします。「あすなろ」は,漢字では「翌檜」と書きます。 「明日は檜になろう。明日は檜になろう。」と思い続けたそうです。「あすなろ会」は再び師と友が集おうという希望を常に持った会にすることをお誓い申し上げます。