スペインに着いて4日目にして、懐かしのマクドナルドにマドリッドで入った。チ−ズバ−ガ−(アンブルウェッサ・コン・ケソ)とフィレオフィッシュ(フィレテ・デ・ペスカド)とカフェで500pts。なかなか発音が難しい。お金を払って、やけに高いなと思ったのも他でもない。着いてから3日間というもの、朝昼晩3食をカフェかBarで取り、朝ならカフェコンレチェ(カフェオレ)とクロワッサン(スペイン語で何と言うのか分からん。指差してもらってるのだ)あるいはチュロス(ガイドブックに拠ると小麦粉を水で溶いて油で揚げたもので、これをコ−ヒ−やホットチョコレイトに突っ込んで、染みて柔らかくなってきたところを食べる)で済まし、まあカフェをお替わりしても精々300ptsから350pts。昼はBarでセルベッサとボカディジョ、これもセルベッサを2杯飲んだとしても400〜470pts、夜もこれとほぼ同じパタ−ンで来た為、いきなり500ptsとはビックリさせられるのも無理もないことだった。注文を受けてから作るという姿勢をしっかり守っているらしく、カウンタ−にてしばし待たされたが、フィレオフィッシュのパッケ−ジが青ではなく緑で、しかも表にFileteなどという文字も無く、ただあのマックのマ−クが並んで印刷されたものだった為、少々不安な面持ちで席へ向かった。恐らく一階だけで200人は座れるだろう、しかもプラスチックの椅子などではなく、しっかりクロス張りの木の椅子が一脚一脚置いてあり、それもアメリカだったら2つしか椅子は置かないだろうと思える小さなテ−ブルに、しっかり3つ置かれていて、もし全部の椅子が人で埋まったら身動きが取れないだろうと心配になってしまうほどなのだが、そのフロアの何と90%位は喫煙席で、禁煙席(と言ってもはっきり表示があるわけでなく、雰囲気としてそうなのかなと思ったのだが)はトイレの近くと、ほとんどN,Y,とは逆のパタ−ンになってるところはとても興味深い。N,Y,ではタバコを吸う場所を探すのに本当に苦労させられたが、マドリッドでは極端に言ったら吸えない場所を探すのに苦労するだろうと思う。いや確かにメトロに乗ってる時とか美術館の中では駄目だけど、それでも美術館の通路にはしっかりベンチと灰皿があったりするものだ。吸殻もN,Y,では、外で吸っても地面に捨てて靴でギュッという行為が、なかなか出来ない雰囲気を感じるが、ここマドリッドではもうそこらじゅうポイギュッポイギュッなのだ。中にはポイだけでギュッの無い人も居る。Barなどは酷いもので、吸殻は言うまでもなく、つまみに出されるオリ−ブの種をフロアにペッ,カフェに入れた砂糖の袋はポイ、手拭きに置いてある小さなティッシュもポイ。ある日、僕の隣でゲソアゲ(カラマレス フリットス)をつまみにセルベッサを飲んでたオジサンは、ゲソを一口食べるごとに、ティッシュで口を拭ってはフロアにポイ。セルベッサを飲んでゲソ食べティッシュをポイ。あっと言う間に足元は紙屑だらけ。客だけならまだしもカウンターのおっさんも、布巾でカウンタ−を掃除するときにゃ、紙屑は全てフロアへはたき落とすという始末だ。ま、そんなことを思い出しつつ灰皿を持って席に付き、緑のパッケ−ジを恐る恐る開けてみて、しっかりフィレオフィッシュだったのでホッと溜息をつき、今度はコ−ヒ−の蓋を開けてみると、何だかやけに量が少ないのである。アメリカでは注意して開けないとこぼれてしまうほど目一杯入れてくれるのに、しかも砂糖もミルクも3個ずつ位くれるのに、ここでは1個ずつ。アッしかしここで気が付いた。スペインのコ−ヒ−はとても濃いのであった。案の定何も入れずにすすってみると濃い。でもそれだったらミルクを3個か4個くれてもいいではないかと思ってしまう何と客の我が儘なこと。しかし砂糖の袋はアメリカの2倍位の大きさと中身だ。カフェでもそうだが、目一杯コ−ヒ−を甘くして飲むのがこちらの常識のようだ。500pts払ってフレンチフライ(パタタス フリッタス)を頼まなくて良かったと思いつつコ−ヒ−を飲み,フィレオフィッシュをパクつくと何とこれが旨い。作り立てだからという理由だけでなく、何となく揚げ方がチョット違うのではないかと思ってしまう、そんな感じの旨さだ。ソ−スもパンも同じで魚のネタが違うと言われりゃそれまでだけど、これは揚げ方あるいは油が違うのではないかと指摘してみたい味の違いに私は気付いた。なんて威張っても仕様が無いし、油も同じだと言われりゃしょげてしまうだけだし、これ以上主張が長引くと墓穴を掘りかねないのでこの位にして、一つだけ普通のマクドナルドと違うものが、ここマドリッドのマックにはあったのだ。それはピストルを持った警備員が一日中店内を見張っていることだ。(と言っても一日中見てたわけではないけれど)長い警棒とピストルと、ベルトの後ろには弾丸がズラリと差してある。もう一人の方はその他に手錠もしっかりぶらさげている。その格好で店内をウロウロ客をジロジロ店員とペチャクチャ。しかし二人ともたっぷり腹の出てる人達で、上着を脱いだらベルトは腹に食い込んでというか、腹の肉が覆い被さってというか、どっちにしろ見えなくなってるだろうなと思えるほどの腹の出方だ。動きも緩慢で、もし何か怪しい奴が不審な動きあるいは騒ぎを起こしても、迅速に移動して警棒を腰からサッと抜き出し、テ−ブルを飛び越して、犯人が投げ付ける椅子を瞬時にかわし、そいつへ体当たりして、周りの客に怪我のない内に犯人の首根っこを押さえるなどという行動は、はっきり出来るハズが無いと確信の持てる二人の風体なので、もし本当にこの場で騒ぎが起きたら、今二人がコ−ヒ−をすすっているカウンタ−の端から、やおらピストルを抜き出して、一杯客がいるにも拘わらず、発砲するのではないかと本当に心配になったので、そそくさとゴミを片付けて帰った。 5/12 スペインに来て1ヶ月目にして2回目のマクドナルドに、ここパルマ・デ・マヨルカで入った。今日は日曜ということもあって、休んでしまっているBarやCafeが多く、マドリッドで入ったマックでは、メニュ−の中にクォ−タ−パウンダ−が無かったので、はたして本当にスペインのマックには無いのか、確かめる気持ちもあって入ったのだが、ここのマックにはしっかりとあったのだった。(CUARTO DE LIBRA クアルト デ リブラ)とただ単にスペイン語に訳しただけだったので少しガッカリし、僕はフィレオフィッシュとフレンチフライとコ−ヒ−を頼んだ。ここはマドリッドとは違い、と言ってもあの店ではただその時たまたま出来た奴が無かっただけかも知れないけれど、パッケ−ジに入ったハンバ−ガ−が並んでいて、直ぐもらえそうだったのだけど、生憎フィレオフィッシュだけは無いようで、今から作るから暫く待ってくれと言われた。マドリッドの時の様にカウンタ−で待ってても良かったのだが、フレンチフライとコ−ヒ−を持って2階の席へ上がったのだった。恐らく出来上がったら持って来てくれるのだろうと考えてしまったのが間違いだったのだが、フレンチフライをつまんで、コ−ヒ−を飲んでる内に来るだろうなんて軽く考えていたら、フレンチフライが無くなってもまだ来ず、コ−ヒ−が冷たくなってもまだ来ないので、いくら何でも遅いのではないかいなと思った時、ハタと考えたのだった。はたしてここスペインで、わざわざ持って来てくれるサ−ビスなどあるのだろうか。さっきからテ−ブルを拭きに2階へ上がって来る店員は何人もいたけれど、手にハンバ−ガ−を持ち、待ってる客のところへ行く店員は一人としていないのだ。こりゃ下で「フィレテ デ ペスカドをお待ちのお客様」なんて呼ばれたのかも知れない。しかしもはや30分位はとっくに過ぎているであろうし(僕もかなりゆっくり構えていたものだ)カウンタ−の隅に、ポツンと置かれているフィレオフィッシュがあるかも知れないと思った僕は、カメラバッグを担いで下へ降りて行ったのだ。しかし時すでに遅しという感じで、僕を待ってる筈のフィレはカウンタ−には無く、さっき応対してくれた女の子は、僕のことなどとっくに忘れていて、フィレオフィッシュの事を話すとまたキャッシャ−に打ち込みそうになったので、慌ててノ−グラシアスと言ってマックを出たのだった。あの時慌てずノ テンゴ フィレテ デ ペスカドと言えば良かったのかなぁ。でもこれだとまだもらってないということにはならんなぁ。なんてまだまだ不勉強なスペイン語の失敗談だった。 5/21そして3回目のマックはアリカンテで入った。やはりフィレオフィッシュを頼んで待つことになったのだが、パンは焦げてるしソ−スも少なめで、あのマドリッドの時の感動も消し飛んでしまった。そしてカウンタ−の奥のハンバ−ガ−の棚の上に、番号札が一杯置いてあるのを発見した。やっぱり持って来てくれるのではなかろうか?あるいは外のテラスで食べる人だけのサ−ビスなのだろうか?まだまだ謎は尽きないマクドナルドであった。 しかし警備員が居たのはマドリッドだけであり、マヨルカもアリカンテものんびりと平穏無事な毎日が過ぎていってるようだった。 |
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