これは2014年5月28日 同じ八戸で行われた猟能研究会です。今度はゆったりした檻です。そのせいでないでしょうけど、クマがリラックスしすぎて、犬に戦意が湧かず、次の動画のように「猟能力ゼロ」の犬が多く出たようです。でも、以前に審査した我が家の犬と似たり寄ったりなので安心しました。
18、犬
 グッズと言っても置物ではなく(公益社団法人)日本犬保存会に登録されている血統書付きの柴犬雄です。以前はアイヌがヒグマの狩猟に使っていたアイヌ犬(北海道犬《中型犬》)を飼っていましたが、力が強いため、かみさんから散歩を手伝ってもらえず、仕方なく今の小型犬にしました。そして、かすかな期待の基に猟能審査会に出陳しましたが残念ながら「猟の能力ゼロ」の結果でした。でも、山での私の話し相手とになり、孤独感を紛らわせてくれます。

猟能審査会 → 檻に入ったツキノワグマ・イノシシ等に犬を近づけた時、犬がどんな反応を示すかによって審査します。私は、右写真の犬のように吠えるのを期待したのですが、我が家の犬は尻尾を振ってクマに近づいていき、つい「ダメダコリャ!」とつぶやいてしまいました。写真は2006年、青森県八戸市で行われた日本犬保存会主催猟能研究会の一コマで、厳しく吠えているのは四国犬(中型犬)です。でも、個人的にはこの狭い檻の中に閉じ込められているクマさんの方がかわいそうに思えました。
17、熊除けスプレー
 カプサイシンをベースにした辛いスプレーです。映画でも有名になった怖いグリズリー(ハイイログマ)対策にアメリカの会社が開発したものです。いつもお守りのように身につけていますが、幸いまだ使ったことがありません。
16、アマチュア無線機
 携帯電話は中継局の電波がないと通話できません。しかし、アマチュア無線は自分自身が電波を出すため、相手局さえ見つかればいつでもどこでも通話可能です。もし山で遭難した時、山の頂上付近に上がると必ずアマチュアの電波は送受信が可能です。 私は3級(電信級)4級(電話級)アマチュア無線の資格を持ちコールサインはJF7KZDです。携帯電話が普及した現在でも携帯の圏外地域ではこれが頼りになります。アマチュア無線の電波は、山の頂上に上がると、7エリアの東北一帯は勿論のこと、8エリアの北海道、0エリアの北陸、1エリアの関東・東京の方とも会話が出来、緊急時に助けていただくことが可能になります。予備電池は絶対忘れられません。この機種はIC-T90です。
15、携帯電話

 通常、山には携帯用の電波は通っていません。しかし、よく探してみると結構電波の通り道があるものです。それさえ見つければ百人力です。現在は遭難した時に位置が確認できるGPS付き携帯を使用しています。勿論充電器は必需品です。機種はiPhone4Sです。
14、虫除けネット

  最初に山でこれをつけている人を見た時は、息苦しいだろうなあと気の毒に思いました。しかし、何回も山に入っていく内に、耳の周りを飛び回る蚊・アブの攻撃で気が狂いそうになりついに白旗を上げました。今は、春から秋まで必ず山に持参する必携の一品です。 余談ですが、美男のネットが780円、美女のネットが490円でした。アブが我が物顔で飛び回る夏の渓流つりには手放せません。また、うっかりスズメバチに近づきすぎた時、最悪刺されても、首から上が防御できると思えば気持ち的にはかなり安心です。
13、小型ラジオ

 山には、大型のリュックとコダシを持って入ります。採取時は見通しのいい場所にリュックを置いて採取活動をします。この時、大型のリュックのそばに置くのがこの小型ラジオか熊よけサイレンです。NHK第二放送の電波が一番安定しているので、それをかけています。以前、山に置いた新品の背負いカゴを見失い、泣く泣く山に捨ててきたことがあり、それからこの方法を採っています。
12、コンパス 

オリエンテーリングに使用するシルバーコンバスです。安いのはたくさん販売されていますが、命を預けるという意味から本物を準備しました。難しいことはありません。現地のどちらが北かを確認するための物で、地図と兼用すると抜群の威力を発揮します。
11、高枝切りハサミ

アケビや山ブドウなど、高いところにあるモノを収穫するにはこれが一番です。3メートル程度のものが有れば万全です。
10、山の灯台熊除けサイレン

 タケノコを取っている時、ラジオよりも遙かに大きな音を出している人がいたので、何を使っているのだろうと不思議に思ってお聞きしたところ、それは「山の灯台(熊除けサイレン)」という商品名で1個人が製造販売し、口コミで山菜取り仲間内に広まっているグッズであることが判明しました。お値段は15,000円程と結構高価ですが

(1)トランペットスピーカーを使用しているため指向性があり、遠くまで音が通ること。スピーカーが向いている方向だと見通しの悪い竹藪でも100mはカバーできる。

(2)650グラムと比較的軽量であること。

(3)カンズメ缶程度の大きさなので持ち運びが楽なこと。

(4)30秒に3秒のシグナル音なので単三電池6個で15時間程度ももつこと。「光と音」の違いはありますが、灯台そのものです。欠点は、このサイレンから離れるほど、この30秒間に3秒だけ出る音が待ち遠しくなることです。

 ということから、ついこれも衝動買いをしてしまいました。作った方は住所: 秋田県大館市常盤木町2-16 佐藤康三(コウゾウ)様電話番号 0186-43-1380 です。なお、彼はかなりのご高齢なので、いつまでこの器具を作っていただけるか心配していました。でも、所用で本日(平成27年10月24日(土))電話を差し上げましたら、まだ元気に作られているということで、安心しました。

 なお、電話のついでに佐藤康三さんにお聞きしたら、彼の知人の子供さんが経営する東京ラジエーター大館 (TEL0186-43-3481)でもライフマーカーの商品名で製作販売し始めたとのことで、購入の選択肢が1つ増えました。でも、個人的な考えとしては、佐藤さんがお元気な内は、是非、佐藤さんから購入して欲しいですね! 
ところで、タケノコの皮むき機は複数の会社で開発製造し、お値段も私が購入した時よりも、かなり格安になっております。


 私は今から20年ほど前、約80,000円程かけて上の機械を札幌の町工場から購入しました。その後、仲間内で一緒に山に入ったのですが1台では時間がかかりすぎるというので、上の機械を参考にし、札幌の日本鋼機で販売している下のローラーをベースに機械作りに強い友人から下の写真のような皮むき機を作ってもらいました。
 鉄のアングルを溶接して枠を作り、それにモーター&ローラーを取り付け、モーターとローラーをチェーンで連結しています。前の機械との使い勝手の違いは?ローラーに溝がついているため太いタケノコでも引き込んでいきます。ただ、ローラーとローラーの間に隙間があるため、根本の部分の皮をむくのは苦手のようです。いずれ、シーズンになればこの機械も含めて2台の皮むき機はフル回転します。

最盛期に熊の縄張りである奥山まで入ると、左の写真のような立派なタケノコが収穫できます。

9、タケノコの皮むき機

昔の洗濯機についていたローラー式脱水機にヒントを得て考えられたのかなと思っています。とにかくきれいに、なおかつ人手の10倍以上のスピ−ドで剥くことが出来ます。1回で20Kg以上を取る自称マニアを誇る山菜取りには絶対必要です。皮の剥ける仕組みを、写真で紹介します。
8、ナガサ→ソノコナタ
なたの刃先がとがったモノをナガサといいます。私はこのナガサを腰に下げると藪こぎの邪魔になるのでいつもコダシに入れて収穫活動をしています。ところが、収穫物がコダシいっぱいになって小リュックに積み替えをする際、いったん地べたにナタを置いて処理をするのですが、うっかりコダシに戻す作業を失念してしまうことがあります。私は大体10年に一回程度の間隔でそれをやってしまうようです。近年、不覚にも竹やぶに置いてきてしまいました。仕方なくおなじみの鍛冶屋さんに行ったら人の不幸を喜ぶようにニコニコしながらこのナガサを差し出しました。 刃渡り1尺で2万円もする高価な代物であったため、ケースとナタ全体に目立ちやすいように真っ白にスプレー塗装をしました。もうこれで大丈夫なはずですが・・・?。

7、鋲付き長靴
足もとが滑らないということは、安心して歩行できる実に大切な条件です。また、うっかりマムシを踏んでしまった時、一番咬まれやすい足首を守る意味でも、長靴の使用を勧めます。安いモノはディスカウント店で2,000円〜4、000円程度で購入できます。竹の切り株等で穴があく可能性がありますので、布のガムテープを持参すれば万全です。

6、素通しのめがね

小枝からの目を守るために素通しのダテめがねを準備しています。笹の葉で角膜を切った人、コンタクトを紛失した人等、災難はいつ襲いかかって来るのか分かりません。転ばぬ先のメガネです。

5、三重連のガスレンジ

ステンレスナベを使用すると、当然、中に入る水の量が半端でなくなります。そのため、三重連のガスレンジを2器揃えました。発熱量は一器で15,000キロカロリーになり、短時間に煮炊きが出来ます。

4、ステンレス缶

ステンレス板で作成された、横90cm、縦40cm、高さ30cmのフキ煮沸専用のナベです。近くの板金屋さんで作ってもらいました。短いフキはナベでも間に合いますが長くなるとこれが絶対必要です。タケノコの煮沸や、山菜の塩抜き・あく出しにも使用しています。図体が大きいので普段は無用の長物ですが、この時期になれば大活躍します。

3、コダシ

雑貨屋さんで売っていますし、スーパーに行けば布製のコダシもあります。大体5〜10Kg入るので、何を取るにしても大変に便利です。山に入ったら大型のリュックのそばにラジオを置き、このコダシと小リュックを持ってやぶに入っていきます。コダシが一杯になったら背中の小リュックに詰め、コダシと小リュックがいっぱいになったら大リュックに移動して詰め替えるという動作を3回ほど繰り返すと本日の収穫作業は終了です。なお、今はホームセンターで布製のものを販売しており、この頃は布製の出番が多くなりました。
、ソノコガマ
何の変哲もない稲刈り用の鎌です。ノコギリのように歯がついているのがミソで、フキを刈るにはこの鎌が最適です。私は、これまでフキ取りのたびに、なぜか鎌を見えなくしてしまい、その度に相当の時間を鎌探しに費やして参りました。木の柄と錆びた刃の「茶色」が土と同化しカメレオン状態になってしまうのでした。そこで、かの有名な美白の女王「故 鈴木そのこ」さんからヒントを得、鎌全体に白い水性塗料を塗りました。そして、「ソノコガマ」と命名しました。効果は抜群で、紛失しても直ちに草葉の陰から見つかります。しかし、時々化粧してやらないと元の木阿弥になってしまいます。
 
 自慢ではないですが、こんなにいっぱい収穫した年も!ありました木の芽は天ぷらにして食べるのが一番です。その中でコシアブラもおいしいですが、やはり、このタラの芽は山菜の王者です。 しかし、欲張って、こんな量を天ぷらにして全部食べたら間違いなくおなかを壊してしまいます。仕方なく、隣近所にお裾分けしたら、何故か?大変に喜ばれました。
1、タラの芽採りグッズ
タラの芽採りは結構苦労します。一般的に低い場所にある芽は小さく、高い場所にある芽は大きいです。低い場所の物は何とか取れますが高い場所の芽を取るのはかなり困難です。以前、壊れた高枝切りハサミを活用して色々工夫してみましたが、雑木の込み入った林の中では長いものは邪魔そのものでした。そのため、シンプルな装置に戻りました。
この作業用革手袋はホームセンターで数百円で販売していました。この手袋でトゲの場所をむんずと握むと、手の内で鋭いトゲ先がポキポキ折れます。これを軍手でやったら?考えただけで手が血だらけになりますね。もし、枝に手が届かないときは、右の写真のようにその辺にある雑木を切り、枝の部分を引っかけて枝を手前に寄せ、この手袋を使って枝先をたぐり寄せて収穫しています。

 
山菜取りには、専用の、あるいは工夫されたグッズがあれば何かと便利です。皆様のお役に立てばと、自分なりに工夫して自己満足してるガラクタを羅列してみました。