5、納豆の完成
次の日、タイマーが停止したのを確認して中身を取り出し、冷凍保存をします。その後、必要に応じて冷蔵庫に移動→自然解凍→熟成→食卓に登場です。最近は失敗作が激減、結果、失敗を恐れず一度に乾燥大豆2kgを使用して大量の納豆を作ることが可能になり、その製造作業は2か月に1回で済むようになりました。 もちろん、市販の納豆を購入することは皆無です。
4、発酵させる。
自作の恒温機に入れ、温度を40度に、タイマーを20〜24時間に設定しました。温度設定は電気毛布・ヨーグルトメーカー等、多くの選択肢があります。
ところで、発酵容器ですが、何度か試行錯誤を繰り返している内に、納豆容器「フタの穴」が、湿度保持と酸素供給の重要な役割を果たしていることに気付きました。早速、「ドリルで1センチ間隔の穴を開けた型枠」を使用して、赤底フードパックのフタへ穴を開け、発酵容器として使用したら、失敗がほぼ皆無になりました。! なお、納豆容器には数々の特許が絡んでいるので、自家用に楽しんでいるうちは許されるけど、この容器で製造販売すれば「特許侵害」でやばいことになりそうな気がします。笑
3、煮豆に納豆菌を混和します。
私は、市販の菌(成瀬菌)を使用しています。先日、玄米からも良質の納豆菌が取れるという小泉武夫先生のホームページからヒントを頂き、「米糠納豆菌」で試作してみました。結果は、確かに納豆はできましたが、糸の引きはイマイチでした。(※小泉先生の「玄米納豆」)
その点、市販菌は、野生の納豆菌の中から糸引きの強いものを抽出しているため、安定した糸引きをするのでしょう。なお、市販の納豆を種に使用してOKです。
蒸し布で包むと、豆の取り扱いが楽です。
2、大豆を圧力鍋で蒸します。
最初は豆を煮ていましたが、どうしても水っぽくなるため、現在は底にスノコを入れて蒸しています。煮る場合は20分程度でOKですが、蒸す場合は圧がかかってから90〜120分程の加熱が必要です。なお、蒸した方が旨味が抜けにくいようです。圧力鍋はドイツフィスラー10Lを使用しています。
作業手順
1、大豆を洗い、水を浸透させます。
大豆を袋から取り出し、しっかり洗浄します。その後、一晩程水に浸します。なお、真夏だと一晩でも浸けすぎの場合がありますが、真冬だと24時間かけても浸からない事もあるので、あくまでも状況判断です。私の場合は、一晩吸水してもまだ固いときは、ざる上げして水を切り、そのまま放っておいて、自然に芯が柔らかくなるのを待つこともあります。この方法、完全吸水方式に対応して限定吸水方式と言うそうです。
子供の頃、一度だけ両親が納豆を作ってくれたことがありましたが、納豆とは程遠い単なる煮豆に過ぎませんでした。それから数十年後、手前味噌作りで余った大豆で納豆を作ろうと思いつき、本格的な試行錯誤を始めました。最初は失敗の連続でした。が、一つずつ要因を取り除いていく内、嘘みたいに失敗作が消えました。余談ですが、東日本大震災後、しばらくの間、お店から納豆が姿を消えた時、我が家の食卓から消えることはありませんでした。
熊谷家の納豆作り