◆真相究明合点プロジェクトの進捗状況・見通し14
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錦木塚

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【14】錦木塚物語のこと
調査結果;◇参照 : 5300錦木塚物語

◆政子姫は当時草木染に用いる媒染剤=サワフタギ(錦織木)の「灰」を必要としていました。
サワフタギは奥山に生えているので、草木の若者が売りに来るのを今か今かと待っていました。
運よく赤森(小坂川と大湯川の合流点)近くで開かれるマルシェで知り合ったのでした。

ところで錦木塚物語のこのような男女の出会い物語は、万葉集にもあります。
①紫は灰指すものそ海石榴市(つばきち)の八十(やそ)の衢(ちまた)に逢へる児や誰〔作者未詳・巻十二 - 三一〇一〕
②たらちねの母が呼ぶ名を申さめど路(みち)行き人を誰と知りてか〔作者未詳・巻十二 - 三一〇二〕
言い換えれば万葉期における「灰」に因む「つばきち(=歌垣)」での男女の出会い物語を当時の文化人達が鹿角へ持ち込んだものでしょう。

ただ赤森の葦田原マルシェと海石榴市との違いは、赤森の葦田原マルシェでの主題は媒染剤としてのサワフタギの原木(柴)、海石榴市での主題は媒染剤としての「灰」そのものでした。

◇参照 : Web「海石榴市ツバキチ」

さて「錦木五木」とは紅葉の美しい木のことされています。
サワフタギは普通マユミ・コマユミなどと群生しています。
マユミ・コマユミは紅葉が美しく山錦と呼ばれています。
サワフタギは紅葉しないので目立たないがこれらの一群が紅葉を呈しています。
よって「錦木五木」とはこれらのことと思います。
このようなことで、当時の地元知識人は、サワフタギのことを山錦だと誤認したものと思います。

◆因みに「山錦」と「ニシキギ」とは別物です。天然の「ニシキギ」は鹿角では見たことがありません。


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