雑談1 お値段の話
よく、「市販の味噌」と「手前味噌」のどちらが経済的かと聞かれます。私は「買った方が遙かに安いよ!」と即答します。簡単な計算で算出してみました。
市場の相場で出した価格
大豆1Kg 500円+糀1Kg 1000円+塩 1Kg 50円=1,550円で 4Kgの味噌が出来、味噌1Kgあたりの材料費 「387円」になります。
しかし、スーパーで販売する庶民的な味噌の相場は1Kg 300円なので、単純計算でも 1Kgあたり 87円の損益が出ます。
これに、光熱費+容器代+貴重な手間代を加味すると明らかな赤字です。 結果として損得勘定をベースに考える方にとってはスーパーのお味噌が断然おすすめです。
昔、農村部で手前味噌を造ったというのは、「収穫物としての大豆+お米がある」という条件が整っていたからであって、すべてを購入しての味噌作りは全く割に合いません。
ただ、店頭に陳列されている味噌の多くは3ヶ月ほどでできる「
速醸法」という短期熟成法で作られており、結果、不足したコクの分を、
食品添加物の旨味調味量のアミノ酸で補っている「有添加味噌」であると聞いております。案外、124〜129のグルタミン酸系統が中心なのかも知れません。 そのようにして回転を速めないと生き馬の目を抜くような薄利多売の厳しい競争の中では生き残れないのでしょう。
その点、「
天然醸造」の手前味噌は、最低でも1年間じっくり熟成させるため、
無添加味噌本来の「うまみ」が醸し出されます。
ちなみに私の手前味噌1Kgの経費は
大豆1Kg 200円+自作糀1Kg 300円+塩 1Kg 50円(並塩)= 550円、4Kgの味噌が出来るため、1Kgあたりの材料費は 「138円」になりました。 でも、圧力鍋等の器具+光熱費+一番高価な?自分の人件費分を付加すると全く割に合わないことは確かで、所詮「道楽」の世界であることを自覚しています。
その上に笹を敷き詰めました。この笹が産膜酵母や有色カビの味噌への侵入を防いでくれるそうで、先人の知恵です。その後、味噌の表面と空気の接触を防ぐ目的で、漬物袋に入れた小石をその上に載せました。今後は、秋口に天地返しをし、その半年後、ジプロック袋にいれて床下収納庫に移動予定です。