下タ町の狐
花輪の新田町に金持ちの家がありました。
ある日のことです。旦那さんが若者にご馳走を錦木の親戚にとどけるように言いつけました。そして
「下タ町さ、人だますきつねではるそだがら気つけでえげぇよ。」
といいました。下町に行きました。すると
「ピイシヤラドンドンスットコ・・・・・。」
と狐が歌ったり踊ったり囃したりする音が聞こえてきました。若者は・・・・
方言の説明
・ではる=出る ・えげぇ=行け ・聞けてくるのだべ=聞こえてくるのだろう
・なもかも=なにもかにも ・ねぇべが=ないだろうか
・おめさん=お前さん ・げぐり=周り